「日本語っぽい」発音から脱却! 韓国語の発音習得のポイント
アンニョンハセヨ! 東京・府中駅のチョ先生の韓国語教室、講師のチョです。
韓国語を学び始めた多くの人がぶつかる壁に「発音」があります。韓国語は日本語にはない発音や発音変化のルールがあり、発音がひとつ違うだけでネイティブに通じないこともあります。このため、初級のうちから正しい発音の仕方を理解し、身につけることがとても重要です。また、発音の理解を深めることで、スムーズな会話や韓国語の聞き取り力の強化にも役立ちます。
今回は、韓国語の発音のポイントについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
1.母音は「口の形」をしっかり作って発音する
韓国語の母音は日本語よりも多いですが、それぞれの音を明確に区別するのが大事です。
例えば、「ㅓ(オ)」と「ㅗ(オ)」、「ㅜ(ウ)」と「ㅡ(ウ)」はそれぞれ違う音で、しっかりと口の形を作って声を出します。
- ㅓ(オ) → 日本語の「ア」を発音するように口を開いて「オ」と発音
- ㅗ(オ) → 口を突き出すように丸めて「オ」と発音
- ㅜ(ウ) → 口を突き出すように丸めて「ウ」と発音
- ㅡ(ウ) → 口を横に引いて「ウ」と発音
最初は口の形を鏡で見て確認しながら練習し、繰り返すことで口の形を感覚的にもつかんでいきましょう。
2.「平音・激音・濃音」の発声のコツをつかむ
韓国語の子音には「平音」「激音」「濃音」があり、それぞれ異なる発音の仕方をします。
- 平音:日本語と同じように普通に発音
- 激音:息を強く出して発音
- 濃音:喉を詰まらせて発音
例)「カ」の平音・激音・濃音
- 「가」→普通に「カ」と発音(息を強く吐いたり力を入れないで自然に発声)
- 「카」→息を強く出しながら「カ」と発音
- 「까」→喉を詰まらせてから(喉をぎゅっと閉じてから)「ッカ」と発音
テキストの音声や動画などを聞きながら、繰り返し練習をしましょう。
3.「パッチム」の発音をマスターする
パッチム(받침)とは、ひとつの文字の中で下にある子音で、7種類(ㄱ,ㄴ,ㄷ,ㄹ,ㅁ,ㅂ,ㅇ)の音があります。パッチムの発音を正しくできると、韓国語らしい発音にぐっと近づきます。
例えば、次のパッチムは、母音を付けないで子音のみ発音するというのがポイントです。
- ㄹパッチム:舌を上の歯茎につけたままで「ウ」と言います。(「l(エル)」の発音)
「물(水)」→「mul」 - ㅁパッチム:唇をしっかりと閉じたまま発音します。(「m」の発音)
「김치(キムチ)」→「kimchi」
日本語の発音の習慣から母音をつけた発音(×「ムル」「キムチ」)にならないように気を付けましょう。
4.発音変化のルールに慣れる
韓国語は、文字の通りの音で発音せずに、発音変化がよく起こります。
この発音変化ルールの習得は、自然な発音での会話や韓国語の聞き取り力をアップし、初級レベルから中級・上級に進む上でも非常に重要なポイントです。
様々なルールがありますが、以下にいくつか例をあげます。
- 有声音化:2文字目以降の子音の音がにごる
가구(家具)→ kagu
바다(海)→ pada
- 連音化:パッチムの音が次の子音「ㅇ」に移る
단어(単語)→ 다너
한국인(韓国人)→ 한구긴
- 鼻音化:「ㄱ」パッチムの後に「ㄴ」「ㅁ」が来ると、パッチムが「ㅇ」の音になる
작년(昨年)→ 장년
박물관(博物館)→ 방물관
最初から全部のルールを覚えるのは大変なので、発音変化をする単語を覚えていきながら、少しずつ慣れていくのがよいでしょう。
5.音読練習を繰り返す
韓国語の発音を身につけるには、文字や説明を頭で理解するだけでは不十分で、とにかく練習あるのみです。上記で見た発音の基本的なところを押さえつつ、次は音読練習に取り組みましょう。
効果的な音読練習をするには、必ず本文プラス音声がある素材を使ってください。テキストや参考書、TOPIK対策本、ニュース、韓国ドラマのスクリプトなどが使えます。文章は、最初は30秒程度の長さから始めて、慣れてきたら1分半~2分程度のものを使うと良いでしょう。
やり方ですが、以下を順番あるいはランダムに繰り返し、スムーズに読めるようになるまで練習します。最低でもそれぞれ5回はやりましょう。
- 本文を見て音声を聞きながらシャドーイング(※)
- 音声のみを聞きながらシャドーイング
- (音声無しで)本文を見ながら音読
※シャドーイング:音声が聞こえたらすぐに続いて発声する音読練習方法。アクセントやイントネーション(抑揚)も真似しましょう。
くり返し練習しているうちに、次のような変化が感じられるはずです。
- ひとつひとつの発音がきちんと聞き取れるようになる
- スムーズに口が動くようになる
- 発音変化や自然なイントネーションが身につく
ただし、効果が出るまでは2~3か月の練習が必要です。焦らず地道に続ければ、必ず成果がでるので頑張って取り組んでください!
まとめ
以上、韓国語の発音を身につけるためにポイントを見てきました。
母音・子音・パッチムの発音や発音変化のルールは、学習の初期から意識的に取り組むことが大事です。教室やオンラインレッスンで発音を確認したり、コツコツと音読練習を続けることで、コミュニケーションに支障のない正しい発音を習得していきましょう。
東京・京王線「府中駅」徒歩7分のチョ先生の韓国語教室では、韓国語の発音を基礎から学習サポートします。発音で悩まれている方は、当教室のレッスンの案内もぜひご覧ください。


